立ち読みコーナー  
  【芭蕉】  

あらたふと青葉若葉の日の光     芭蕉

 「奥の細道」の旅で詠まれたこの句は、地名の「日光」に日の光をかけた技巧的な句と解釈されることがあるが、句の眼目は初夏の木々の濃淡さまざまな葉を「青葉若葉」と端的に表現したところにある。「あらたふと」は「ああ尊し」という意。青葉がはっきり季語として扱われるようになったのは大正以降。したがって芭蕉の句では若葉が季語である。鑑真和尚の像を拝した際には「若葉して御めの雫ぬぐはばや」という句もつくっている。

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