第13回「さばく」(長崎県)

【問題】
長崎県出身の子と東京出身さきが、朝、学校で会いました。
長崎出身の子が言った「さばく」とはどういう意味でしょう?

 

出演協力:井手春菜さん

 

 

 

 

【解説】
長崎では、「髪をとかす」ことを「さばく」と言います。九州の他の地域や沖縄でも使う所があるようです。この会話では、朝寝坊したために、髪をとかして整える時間が無かったようですね。
ところで、室町時代には、イエズス会の宣教師がキリスト教の布教のために日本へやってきました。彼らは日本語を学ぶために多くの辞書や文法書を編纂しますが、その一つに、日本語をポルトガル語で解説した『日葡辞書』があります。そこには「さばく」も載録されていて、「糸、髪の毛など、もつれたものを解く。」と説明されています。古語がいまだに生き続けていることになります。

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